しょんぼりマユゲ株式会社 Sapporo City 北支店 反省室にて

支店長の六本木八本 枝毛祭開催頭髪所有カ(ろっぽんぎはっぽん えだげまつりかいさいとうはつしょゆうろう)は

新人レンジャーの不眠時間 自慢治郎(ふみんじかん じまんじろう)

腐汰 みかん(くさった みかん)、ゲロの三人を呼び出し、プンスカしていた。

それはもう、頻繁に口からプスプス音が漏れ出るほどに・・・。




枝毛祭開催頭髪所有カ「ここに呼ばれた理由はわかるな?」

自慢治郎「えーと、あ! はい! あのー・・・そうですね、多分アレですね。わかんないです」

みかん「それがわかれば苦労しねぇよっつってね」

ゲロ「それよりガム食べる? 食べかけのやつだけど。ゲヒヒ!!」

枝毛祭開催頭髪所有カ「・・・ふざけおって。入社以来一回も魔人討伐してねぇからに決まっとろうが!!」

自慢治郎「ちょっと意味がよく・・・」

みかん「おいおい支店長さん。日本語で話してくれませんかねぇ!? 生憎豚の言葉はわからないんですよ、こちとらッ!!」

ゲロ「それよりガム食べる? 食べかけのやつだけど。ゲヒヒ!!」

枝毛祭開催頭髪所有カ「お? なんだ? クビか? 俺にかかればすぐだぞ?」

自慢治郎「ちょ、勘弁してくださいよぉぉぉ冗談じゃないっすかぁぁぁ。ていうかアレですよ。色。レンジャー色。
支給されたのはいいけど、クソみたいな色過ぎてやる気出ないんすけど」





説明しよう!! レンジャー色とは!!

新規レンジャーとして入社した者全員に、それぞれ色が支給される。
最初はよくわからん微妙な色からスタートし、実績を上げて認められると、いい感じの色が新たに支給されていくシステムである。
レンジャー色とともに、その色のバッジも支給されるのだが
それを付けていることで、自分がレンジャーであるという証明になる。

 レンジャー色は原色に近づけば近づくほど、すごい人なんだなぁってのが解るようになっているが
1万人を超えるレンジャーの末端ともなると、一見してどんな色なのか解らないようなものになっているのである。
ちなみに赤レンジャー、青レンジャー、黄レンジャー、桃レンジャー、黒人レンジャーの五人は、世界最強のレンジャーとして
全レンジャーの憧れとなっている。





自慢治郎「なんなんすか、俺の“その辺に落ちてたゴミクズをある程度集めて、それを30mくらい離れて見た時の色よりちょっと白寄りの灰色レンジャー”って。もうちょっとマシな表現あるでしょ。そして長すぎて名乗りづらい」

みかん「私なんか“湯気”だよ。なによ、湯気レンジャーって。色でもないし。テキトウにも程があるよ」

ゲロ「オデは“3年くらい磨いてない歯よりも少し黄色くてクサイ色レンジャー” でゲス。なんでクサイとか、いらない情報入ってるの。死にたい」

枝毛祭開催頭髪所有カ「不満があるなら出世すればいいだろう。それに、お前たちの同期だってみんな変な色なのにガンバっとるんだぞ。特に、緑色の昆虫が潰れた時に出る体液の色レンジャー君は単独で3体も魔人を倒しとる。次の色が支給される日も近いじゃろう」

自慢治郎「よっぽど嫌なんだなぁ、その色が」

みかん「私だったら傷心して先祖の墓参りに行っちゃうレベルだよ」

ゲロ「どうでもいい。死にたい」

枝毛祭開催頭髪所有カ「自分の色が嫌なら、早く魔人を倒して昇進するがいい」




その時、支店内に大音量で警報が響き渡る!!

その警報は、よく聞くと「マツジュン ヨリ オオノクン!! マツジュン ヨリ オオノクン!!」と繰り返し言っているように聞こえるのであった・・・。




枝毛祭開催頭髪所有カ「ぉお!! グットタイミングじゃ!! 魔人が出たようじゃ。今回の魔人はお前たち三人で倒して来い」

自慢治郎「わかりました!! 現場に急行します!!」

みかん「いざゆかん!! すすきのへ!!」

ゲロ「それよりガム食べる? 食べかけのやつだけど。ゲヒヒ!!」





 そうして三人は急いで原チャリに乗り込むと、アクセル全開で走り出した。

数分後、たどり着いたのは「しょぼくれパチンコ店 あせも」

三人はそれぞれお気に召す台を見つけると、ブッ込み始めるのであった。



自慢治郎「いっけぇぇぇぇえええええええええ!!」

みかん「やっきーにく! やっきーにくぅ!!」

ゲロ「長年の貯金、今日こそ回収していくでゲスよ!!」






数時間後。

晴れ渡る空。穏やかな陽気。

見慣れた景色の中で

優しい風が彼ら三人を包み込んでいた。

まるで母親が赤子を抱くように。



自慢治郎「これが敗北というものか」

みかん「やきにく・・・たべたかったなぁ」

ゲロ「死にたい。消えたい」








 次の日。しょんぼりマユゲ株式会社 Sapporo City 北支店 反省室にて

支店長の六本木八本 枝毛祭開催頭髪所有カは

不眠時間 自慢治郎、腐汰 みかん、ゲロの三人を呼び出し、プンスカしていた。

それはもう、頭から湯気が出るほどに。





枝毛祭開催頭髪所有郎「ここに呼ばれた理由はわかるな?」

自慢治郎「その件に関しましては、ちょっといったん持ち帰らせていただいて、検討して再度回答するって形でもよろしいですか?」

みかん「やきにく・・・」

ゲロ「それよりガム食べる? 食べかけのやつだけど。ゲヒヒ!!」

枝毛祭開催頭髪所有カ「なにこの人たち。なんかもう怖いわ逆に」






はたしてこの三人が魔人と戦う日は来るのか・・・ッ!!

つづく。





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