午後1時。止めどなく溢れ出る昼過ぎ感。

Sapporo city 北部 やわらかめの素材溢れ出し公園「落武者」にて

たくさんの家族連れが、遊具やら何やらよく解らないやつで

わんぱくあそびんぐしていた。

その姿はまさに!!ひまわり家族!!

意味はよく解らないが、ひまわりという言葉がしっくりくるような、とびっきりのひまわり家族っぷりであった!!



しかし、そこに突如悪穴が開く。

そして魔人 IS こんにちわ!!

はにかみ顔で、こんにちわ状態!!WOW!!

逃げ惑うひまわり家族物体達!!落武者内に、悲鳴がこだまする!!





ほんのり悪臭魔人 高田敏男「ギヒヒヒ!! 貴様ら全員クサ死させてやる!!」



ドキドキ魔人図鑑 2

ほんのり悪臭魔人 高田敏男

 身長172cm 体重54kg
 全身からほんのりとした悪臭を放つ、魔界の嫌われ男児。
 その悪臭は、海の潮っぽい臭いをちょっとだけクサくした感じである。
 あだ名は「海うんこ」「雑巾係」「女子アナ」「としっぴょ」などである。
 必殺の「キワドめ☆太平洋乙女戦争」は、両脇から発射されるビームで
 当たった者は黒酢を飲みたくなる。
 趣味はお裁縫。




ひまわりこども「ぎゃー!! 魔人だー!!」

ひまわりおかあさん「たすけてー!!」

としっぴょ「おらぁー!! 人間どもめ!! これでもくらえー!!」




としっぴょは両手を上げ、ワキから必殺の「キワドめ☆太平洋乙女戦争」を放った!!



 
ひまわりおとうさん「危ない!! うわぁー!! ・・・・・・くっ・・・・・・黒酢がのみたいッ!!」

としっぴょ「ギヒヒヒ!! 黒酢が欲しいか?」

ひまわりおかあさん「お願い! 欲しいの! あぁ、うずく! かけてちょうだい! はやく!」

としっぴょ「残念でしたぁ!! みりんしかありませーん!!」

ひまわりおとうさん「外道が!!」

としっぴょ「黒酢が飲みたい感じが満たされぬまま、死ね!!」

ひまわりおとうさん「万事休すか・・・・・・こんなことならサルティンバンコ見に行っとけばよかった」




その時!!

野太くてちょっと下衆い声が、落武者内に響き渡る!!




「そこまでだ、魔人よ!!」




驚いたとしっぴょは、声が聞こえてきた方を向く。

そこには、体格はとしっぴょと同じくらいの妙に顔の長い男が立っており

彼の胸にはレンジャーバッヂが付いてた。





としっぴょ「貴様!! レンジャーか!!」

「いかにも!!我は緑色の昆虫が潰れた時に出る体液の色レンジャー、股間指 蜜毛多である!!」



昆虫が潰れた時に出る体液の色レンジャー、股間指 蜜毛多(こかんゆび みつけた)
通称:ソチン
24歳の塩ラーメン野郎であり、しょんぼりマユゲ慨apporo city 北支店における期待の新人である。
お昼ごはんにはザーサイしか食べないことは、あまりにも有名。




ソチン「魔人は我が倒す!! そして、一刻も早く違うレンジャー色をいただくのだ!!」

としっぴょ「うるせぇー!! そのレンジャー色のように惨めに死ぬのはお前だ!!」

ソチン「うぉぉぉおおおお!! くらえ、滅却パンチ!!」



ソチンは滅却パンチを放った!!

滅却パンチは、ただのチョップである!! 

特にパンチはしない。

滅却パンチが首筋に当たったとしっぴょは、苦悶の表情で「もう嫌だ。おじいちゃんの布団で眠りたい」と言った。

そう、としっぴょはおじいちゃんっ子なのである!!





としっぴょの反撃!!

持ち前の悪臭を生かし、その辺の石を投げる!!

投げる!投げる!投げる!

悪臭を生かして、投げる!!

悪臭を生かして!!

石を投げる!!

お前もう、悪臭魔人やめちまえ!!






ソチン「おう!!地味に、これ・・・・・・イッて!!あ、・・・・・・イィッツ!!・・・・・・ちょっ!!わかった!!わかったって!!」

としっぴょ「俺にはこれしかないんじゃー!!」

ソチン「あーもう!! くそ!! かくなるうえは!!」




ソチンは意を決して、ダメージを顧みずにとしっぴょの元へとダッシュで近づく!!

しかし4個ほど石が当たった時点で、後悔し始める。

思ったより痛い。

ソチンは少しだけ、泣き

少しだけ、大人になった。





としっぴょ「うぉぉぉおおおおおお!! 来るなぁー!!」

ソチン「終わりだ! くらえ! 連続地獄竜巻蹴り!!」



連続地獄竜巻蹴りとは、いわゆるチョークスリーパーである。

別に連続ではないし、蹴りでもない。

何なのこのネーミング。

余を愚弄する気かッ!!調子にのるなッ!!





としっぴょ「グゥゥゥ・・・・・・おじいちゃん・・・・・・」

ソチン「ん? これは・・・・・・・ッサ!! クッッッッサ!! ほんのりじゃないだろこれはもう!!」

としっぴょ「おじいちゃんが見える・・・・・・待ってて、今いくよ」




そう言うととしっぴょは意識を失い、その場に崩れ落ちた。

そしてとしっぴょの体が徐々に薄くなる。

魔人の肉体は、息絶えると消滅するのだ。

消滅する寸前、としっぴょの背中のあたりのファスナーが開き、中からオッサンが出てきて「よっしゃ、終わった!! キャバクラや!! キャバクラ行こ!!」と嬉しそうに言い

その後完全に消滅した。




ソチン「何だ今のは。オッサンからオッサンが出てくるとか、しんどいわ」




戦いは終わった。

が、しかし!!

無事に勝利した安心感に浸るソチンが

「そういやおなかすいたなぁ。お昼どうしよう。ザーサイキャラもうそろそろ卒業したいけど勇気でない」なんて考えていたその時!!

ソチンの携帯電話 IS 着信御礼!!

見ると、支店長からの電話であった!!

ソチンはそれを確認すると、携帯電話をポッケにしまう。

いわゆる、無視である。

しかし、何度も何度もかけ直してくるので流石に頭にきて

18回目の着信にて、携帯電話の通話ボタンをポチッとするのであった。




ソチン「うるせぇえー!! 貴様いま何時だと思っておる!!」

枝毛祭開催頭髪所有カ「よっしゃー!! クビじゃ!!」

ソチン「・・・・・・こ、こちら緑色の昆虫が潰れた時に出る体液の色レンジャー!! 魔人征伐完了しました!!」

枝毛祭開催頭髪所有カ「おぉ!! よくやった!! クビは取り消そう。」

ソチン「申し訳」

枝毛祭開催頭髪所有カ「しかし・・・・・・すまんがソチンよ。またそのへんで悪穴が開きそうなのだ」

ソチン「なんですと(';')」

枝毛祭開催頭髪所有カ「しかも、結構強力な魔人の気配を感知しとる。じゃから援軍としてお前の同期のレンジャーを3人送った。4人でなんとか対応してくれ!!」 

ソチン「明日じゃダメ? 寝不足なのである」

枝毛祭開催頭髪所有カ「悪い癖だぞ、ソチンよ。」

ソチン「またやってもうた」

枝毛祭開催頭髪所有カ「まぁ4人もいれば何とかなるじゃろ。もっとも、援軍の3人が無事にそっちに着けばの話じゃが」

ソチン「???」

枝毛祭開催頭髪所有カ「そんじゃよろしくねー」







そう言うと電話は切れてしまった。

ソチンは支店長の最後の一言を怪訝に思いつつ

悪穴が開くのをじっと待つのであった。





ソチン「まぁいい。どんな魔人だろうと、我一人で十分である」






つづく。








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